2024年に100回記念大会となる箱根駅伝。
実は、過去に箱根駅伝が中止や延期になったことがありました。
いったいどんな理由で中止また、延期になったのでしょうか?
私も気になって調べたのでお伝えしていきますね。
箱根駅伝は過去に中止になったことがある?
それではまず、箱根駅伝が過去に中止になったことがあるの?といったことについて、見ていきたいと思います。
調べてみたところ、箱根駅伝が中止になったのは第2次世界大戦のときだけということが分かりました。
箱根駅伝は毎年1月2日と3日に行われるということもあって、雪が降って中止になったことなはないの?と思う方も多いかもしれないのですが、それが一度もないのですよ。
もちろん、大会直前に大雪に見舞われたことはあるようですが、融雪剤や除雪車などで対応することで、まったく走れないといった状況にはなっていないということなんですね。
とはいっても、道路の凍結によって山下りの6区では転倒してしまう選手が出てしまったり、新幹線の運休によって中継地点にタクシーで移動した選手がスタート直前に到着するなどのハプニングはあったようです。
でも、悪天候によって箱根駅伝じたいが中止になったことはない、ということなんですよ。
では、箱根駅伝が中止になってしまった第2次世界大戦のときはどのような状況だったのでしょうか?
箱根駅伝で使用される東海道と箱根路は軍需物資の輸送に使われていたために、道路を使用する許可が下りなかったというのが、大きな理由のようです。
また、戦争中ということもあり、学生スポーツを楽しむ余裕もなかったということ。
そのような時代だったとはいえ、スポーツを楽しむ余裕がないというのはちょっと寂しい気もしますよね。
ここで簡単に、箱根駅伝が中止になった年とその理由についてまとめてみましたのでご覧ください。
箱根駅伝が中止になった年とその理由
1941年(昭和16年)
第2次世界大戦の激化により、東海道及び箱根路の使用が禁止されたために大会は中止
なお、代替駅伝として明治神宮水泳場前・青梅熊野神社間往復駅伝を1月と11月に開催されましたが、歴代大会には含められていません。
1942年(昭和17年)
戦時命令により日本学連が解体されたため中止
1944年(昭和19年)~1946年(昭和21年)
戦況激化及び終戦後の混乱による中断
以上より、箱根駅伝が過去に中止・中断されたのは、1941年、1942年、1944年、1945年、1946年の計5回となっています。
箱根駅伝は延期になったこともある?
それでは次に、箱根駅伝が過去に延期になったことはあるのか?という点について見ていきたいと思います。
実は過去に1度だけ、箱根駅伝が延期になったことがあるんです。
それは、1927年(昭和2年)第8回大会のこと、大正天皇が崩御され喪に服すために箱根駅伝は1月ではなく4月に延期されました。
しかし、4月はトラック競技のシーズンインと重なるため、選手への負担が大きいという理由などから参加を辞退するチームもあり、前年度より2校少ない5校のみで実施。
実際に東京農業大学は、シーズンインに備えて猛練習をしていたために故障者が続出、不参加を余儀なくされたという記録も残っているそうですよ。
このとき優勝を飾ったのは早稲田大学で、なんと往路・復路・総合すべてで優勝をするという完全優勝を達成しています。
コロナ禍でも開催された箱根駅伝
ここ近年では、新型コロナウイルス感染症対策を理由に他の駅伝大会が中止になっている中で、沿道での応援などいろいろな制限はありながらも箱根駅伝は中止になったり延期になることなく開催されました。
2020年6月20日(土)に開催を予定していた秩父宮賜杯第52回全日本大学駅伝対校選手権の関東地区推薦校選考会は中止、書類選考に変更。
また、関東インカレも中止。
2020年10月11日(日)に開催を予定していた第32回出雲全日本大学選抜駅伝競走も中止。
そのような状況の中でも箱根駅伝の予選会はコースの変更はあったものの開催され、本戦の箱根駅伝も無事開催されました。
※ 予選会のコースに関して
例年だと、陸上自衛隊立川駐屯地をスタートし、立川市街地を抜けてゴール地点の昭和記念公園に向かうコースになっていますが、2021年箱根駅伝予選会は、陸上自衛隊立川駐屯地の約3.3kmの周回コースに変更になりました。
大学関係者及び競技運営関係者のみで開催され、自衛隊の敷地内ということで一般客は入ることができないため、観戦できずがっかりされた箱根駅伝ファンも多かったことでしょう。
そういう状況でありながら、2021年度の箱根駅伝が無事開催されたというのは喜ばしい出来事でした。
2022年度の予選会もコロナ禍の状況で昨年に引き続き、陸上自衛隊立川駐屯地内周回コースで実施され、箱根駅伝本戦も無事開催されました。
そして、2023年度に第100回目を迎える箱根駅伝予選会でも特別ルールとして地方の大学も参加し大いに盛り上がりました。
第100回箱根駅伝の本戦、開催日前日に石川県能登地方を震源とする最大震度7の強い地震が発生。
開催が危ぶまれる事態になったのですけれど、予定通り開催するとの連絡が通達されたとのこと。
詳しくは以下引用。
1日午後4時10分頃、石川県能登地方を震源とする最大震度7の強い地震が発生した。
第100回箱根駅伝(1月2、3日)に出場する23校の関係者は、レースの準備を進めていた中、急きょ、発生した地震にも対応。北陸地方出身選手の家族の安否確認などを行った。その後、午後7時30分頃に出場各校の監督、関係者に「現時点では予定通り開催します。状況が変わった場合、再度、すぐに連絡します」という内容の連絡があったことが分かった。
スポーツ報知 第100回箱根駅伝の出場校に「開催予定」の連絡
★箱根駅伝2024の開催についての最新情報はこちらをチェックしてください。
参考 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走関東学生陸上競技連盟公式HP
参考 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走箱根駅伝公式サイト
箱根駅伝の中止・延期情報まとめ
箱根駅伝の歴史における大会の中止や延期、そして近年や2024年の箱根駅伝に関する情報についてご紹介してきました。
第2次世界大戦や大正天皇崩御といった、まさに危機的状況や緊急事態にのみ、中止や延期が適用されていたことが分かりました。
2020年度~2022年度にはコロナ禍の影響で中止になった駅伝大会もあり、通常とは違う状況の中で大会関係者の方々および監督や選手たちの心労や、思うように練習ができないストレスは計り知れなかったと思います。
毎年当たり前のように開催されるというのは奇跡の連続のように感じました。
第100回記念大会、そしてこれからも続いていきますように願います。