みなさんは箱根駅伝での帝京大学の成績について、どのくらいご存じでしょうか?
帝京大学という名前は、付属高校の帝京高校が甲子園に出場していたこともあって、スポーツが強い大学としてのイメージはあるかと思います。
また、帝京大学のラグビー部は9連覇という偉業も達成していることから、ラグビーが強い大学というイメージを持っている方も多いかもしれません。
では、箱根駅伝ではどうなのでしょうか?
第95回大会(2019年)の総合順位は5位、過去最高順位は4位ということで、実はまだ帝京大学は箱根駅伝では優勝をしていないんです。
そこでここでは、帝京大学の箱根駅伝での出場回数や成績について、過去5年間の記録を振り返りながら、帝京大学の駅伝チームについてご紹介していきたいと思います。
また、帝京大学の監督や注目選手などについてもお伝えしていきますので、箱根駅伝を観戦する際の参考にしてみてくださいね。
箱根駅伝での帝京大学の歴史や出場回数&成績は?
それではまず、箱根駅伝における帝京大学の歴史や、箱根駅伝の出場回数、そして箱根駅伝での成績についてご紹介していきたいと思います。
●箱根駅伝における帝京大学の歴史
帝京大学の八王子キャンパスの有志によって、陸上競技部が創部されたのは1979年のこと。
初めて箱根駅伝に出場したのは第74回大会(1998年)で、このときの順位は最下位の15位。
その後、1999年に陸上競技部とは別に、箱根駅伝出場を目標としたチームとした現在の駅伝競走部が創部されました。
第76回大会(2000年)には総合4位という成績を収め、第78回大会(2002年)までシード権を維持していたものの、それ以降はシード権外の総合10位以下に順位を落とす年が続きます。
しかし、中野孝行監督就任後、選手たちの地道な努力が実り、第84回大会(2008年)では総合8位となり、再びシード権を獲得。
以後、シード権を獲得する年もあれば、あと一歩でシード権を逃してしまう年もあり、厳しい戦いを強いられながらも予選会から勝ち上がり、箱根駅伝には毎年出場するなど、その粘り強さは健在です。
第94回大会(2018年)からは2大会連続でシード権を獲得していますので、第96回大会(2020年)でもシード権を獲得できるのか、注目したいところですね。
そのほかの細かい記録は、以下をご覧くださいね。
●出場回数:20回
●シード権獲得回数:9回
●総合優勝回数:0回
●往路優勝回数:0回
●復路優勝回数:0回
●区間賞獲得数:4回
●過去5年間の成績
91回(2015年):総合 11位・往路 16位・復路 9位
92回(2016年):総合 10位・往路 9位・復路 11位
93回(2017年):総合 11位・往路 11位・復路 12位
94回(2018年):総合 9位・往路 12位・復路 6位
95回(2019年):総合 5位・往路 9位・復路 3位
帝京大学の注目選手は?
それでは次に、帝京大学の注目選手についてご紹介したいと思います。
●遠藤 大地(えんどう だいち)
1999年4月4日生まれ 宮城県大崎市出身
古川工業高校卒業
小学校のころはサッカーを、中学校のころはバスケットボールをプレーしていたという遠藤大地選手。
中学3年生のときには宮城県中学校総合体育大会陸上競技大会に出場し、3000mで8位に入賞したことがきっかけで、古川工業高校に入学してから陸上に力を入れるようになったのだそうですよ。
高校時代から帝京大学の中野孝行監督の目に留まっていたということですから、遠藤大地選手には陸上の素質があったことが伺えます。
帝京大学に入学してからも、1年目から出雲駅伝や全日本大学駅伝に出場、そして箱根駅伝のメンバーに選ばれ、3区を走り8人抜きを演じた遠藤大地選手は最強ルーキーとして注目されました。
2年生で出場した第31回出雲駅伝(2019年)でも2区を走り、9位という成績ながらもチーム新記録を樹立、総合タイムのチーム新記録にも貢献しています。
第96回大会(2020年)の箱根駅伝のメンバーにも登録されていますので、遠藤大地選手の走りに注目が集まることは間違いないでしょう。
●今までの成績
第30回出雲駅伝(2018年) 1区 11位
第50回全日本大学駅伝(2018年) 4区 3位
第31回出雲駅伝(2019年) 2区 9位
ZEVENHEUVELENLOOP2019(オランダ) 15km 16位(日本人2位)
自己ベスト
5000m 13分59秒85
10000m 28分34秒88
●箱根駅伝での成績
第95回大会(2019年) 3区 3位
第96回大会(2020年) 出場予定
●どんな選手か?魅力なども
メガネがトレードマークの遠藤大地選手。
自身の走りの持ち味は「前半から行くところ」とコメントしています。
後半にスタミナ切れしないよう、前半は抑えて走るというパターンもありますが、遠藤大地選手は前半からギアを上げて走れるというのが強みのようです。
遠藤大地選手を高校時代から注目していたという中野孝行監督も、「前半から勝負できる度胸がある」と評価しているほど。
大学1年生のときには、10000mを28分34秒88で走り、その年の日本人ルーキー最速を記録。
3区で8人抜きを演じた第95回大会(2019年)の箱根駅伝終了後には、「チームの流れを変える走りができた」と話していたように、遠藤大地選手にとっても大きな手ごたえを感じたレースになったようです。
まだ2年生ということですから、これからチームの中心選手になってくことでしょう。
帝京大学の中野孝行監督&駅伝競争部ついて紹介!
それでは最後に、帝京大学の中野孝之監督や、帝京大学の駅伝競走部についてご紹介したいと思います。
●中野 孝行 (なかの たかゆき)監督について
1963年8月28日生まれ 北海道出身
白糠高校を卒業後、国士舘大学へ進学。
箱根駅伝には4年連続で出場した経験を持っています。
国士舘大学を卒業後は、雪印乳業に入社、実業団ランナーとして活躍しました。
現役を引退後は、1995年3月から19998年まで三田工業女子陸上競技部のコーチを、1999年8月から2003年まではNEC陸上競技部のコーチを務め、指導者としての経験も豊富です。
2005年11月に帝京大学駅伝競走部監督に就任、現在に至ります。
また、2018年12月27日には、ベースボールマガジン社より「自分流 駅伝・帝京大学の育成力」という本を出版しています。
中野孝行監督がどのようにしてチームを築き上げてきたのか、また、どのように考え采配を行っているかなど、興味のある方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか?
参考 自分流 駅伝・帝京大学の育成力 中野孝行/著(帝京大学駅伝競走部監督)ぺーズボール・マガジン社WEB●帝京大学駅伝競走部について紹介!
主な活動場所は帝京大学八王子キャンパス陸上競技場です。
また、八王子キャンパスと陸上競技場から徒歩10分圏内には帝京大学駅伝競走部の合宿所もあります。
そして、特筆すべきなのは、学内にある帝京大学スポーツ医科学センターの存在です。
医科学センターの4大要素をご紹介しましょう。
・メディカルサポート
超音波やMRI、高気圧酸素治療室などがあるスポーツ医科学クリニックで選手たちは治療を受けたり、スポーツ障害の早期発見・予防を行う。
・フィジカルサポート
栄養士、アスレティックトレーナー、フィジカルコーチによるサポート。
・テクノロジーサポート
情報処理技術を活用した、情報管理ソフトウェアサービスの開発と選手への効率的なサポート。
・サイエンスサポート
選手に関する様々なデータを測定・分析した結果を監督や選手にフィードバックすることで陸上の練習に生かし、強化を図る。
帝京大学は本番でのミスが少ない、実力をほぼ100%発揮できる、というのが特徴と言われていますが、この医科学センターのおかげだと、中野孝之監督も話しています。
スポーツはどうしても根性論になりがちですから、自分の状態や限界を知ることもできて、個々に合わせて強化することができれば、無理をして怪我をしてしまうということが少なくなる気がします。
第三者の専門家による視点や指導というのも、大切なのかもしれませんね。
●帝京大学を応援するのに参考になるサイトも紹介!
・帝京大学駅伝競走部公式HP
参考 トップページ帝京大学駅伝競走部公式HP
【箱根駅伝】帝京大学まとめ
帝京大学駅伝競走部について、箱根駅伝での歴史や記録、そして監督や帝京大学独自の医科学センターなどについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
遠藤大地選手は1年後、2年後も楽しみな選手だなと改めて感じました。
少しずつチーム力が底上げされてきている印象の帝京大学。
第96回大会(2020年)の箱根駅伝ではチーム最高順位を更新することができるのでしょうか。
ぜひ、注目してみてくださいね。