お正月の風物詩でもある箱根駅伝。
第1回大会が行われたのは1920年ということで、とっても歴史が長いこの大会ですが、みなさんは歴代1位の優勝校はどこなのかご存じですか?
また、ひとくちに「優勝」といっても、箱根駅伝にはさまざまな優勝のかたちがあるので、最後のゴールテープを切ったチームが優勝ではなかったり、ゴールをした順番と最終結果の順位が違っていて、なんで?と疑問に感じたことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。
でも、それにはちゃんとした理由があって、箱根駅伝の順位の決め方のルールが関係しているからなんですよ。
そこでここでは、箱根駅伝の歴代1位の優勝校や一番多い優勝回数、そして箱根駅伝にはどんな「優勝」があるのかなど、箱根駅伝の優勝に関するあれこれを分かりやすくお伝えしていきたいと思います。
ぜひ最後までご覧になってみてくださいね。
超初心者にはこちらがおすすめ
>>>超初心者でもわかる「優勝の種類」
[kanrenc id=”7832″]
箱根駅伝の歴代優勝校で一番優勝回数が多いのは?ベスト5まで紹介!
それではまず、これまでの箱根駅伝の歴史の中で、優勝回数が一番多い大学をご紹介していきたいと思います。
ここでいう「優勝回数」というのは、「総合優勝」の回数を指しています。
総合優勝については、次の見出しで詳しく解説していきますね。
それでは、歴代優勝回数が多い大学のベスト5をご紹介します。
箱根駅伝 歴代優勝校ベスト5 | ||
順 位 | 大 学 名 | 優勝回数 |
1位 | 中央大学 | 14回 |
2位 | 早稲田大学 | 13回 |
3位 | 日本大学 | 12位 |
4位 | 順天堂大学 | 11回 |
5位 | 日本体育大学 | 10回 |
※ 2022年12月現在
歴代優勝回数が多いのは、中央大学の14回。
上記表を見ると、歴代の優勝校ベスト5はすべて10回以上優勝をしている大学であることが分かりました。
また、この5校は箱根駅伝の通算出場回数も60回を越えていて、中央大学は通算出場回数が95回、早稲田大学は91回なんですよね。
近年では総合優勝から遠ざかっている大学が多いのですが、早稲田大学は第1回大会から出場している常連校、いわばこれまでの箱根駅伝を支えてきた大学が歴代優勝校のベスト5を占めているといっても良いかもしれません。
ちなみに、第91回大会(2015年)から4連覇を達成し、近年優勝候補としても注目されるようになった青山学院大学について見てみると、箱根駅伝に初出場したのは第22回(1943年)と早いものの、通算出場回数は27回と意外に少なく、箱根駅伝の歴史として見ると比較的新しい大学であることが分かります。
優勝にもいろいろある?三賞制度とは?
それでは次に、箱根駅伝の優勝にまつわる三賞制度というものについて詳しく見ていきたいと思います。
箱根駅伝 三賞制度とは?
三賞制度とは・・・「往路優勝」「復路優勝」「総合優勝」の3つのことをいいます。
往路優勝・・・往路の1区から5区までの「往路の合計タイム」が1位のこと
復路優勝・・・復路の6区から10までの「復路の合計タイム」が1位のこと
総合優勝・・・全区間の1区から10区まで、つまり「往路と復路合計タイム」が1位のこと
箱根駅伝の順位は復路の10区でゴールした順番ではない理由
三賞制度の解説でも触れてきたように、箱根駅伝の順位を左右するのはタイムになります。
往路の1区では出場チームが一斉にスタートするので、5区でゴールした順番がそのまま往路の順位に反映されますが、復路のスタートである6区では、往路でゴールしたタイム差に準じてスタートをするので、チームごとにスタートする時間が異なる、ということが発生します。
そのため、特に復路では見た目の順位では分からない、各チームのタイムの速さによる順位が存在していることがあるのです。
それではここで、記憶に新しい第97回大会(2021年)について振り返ってみましょう。
復路の10区では4位でゴールした青山学院大学ですが、復路だけのタイムを見るとトップだったため、復路優勝を果たしています。
このとき、復路スタートの6区では、往路1位だった創価大学と往路12位だった青山学院大学は7分35秒のタイム差がありました。
ですので、実際、青山学院大学が前を走るチームをすべて追い抜くことは不可能だったのですが、結果的に4位まで追い上げ、さらに6区から10区までの速さを見ると1位のタイムだったので、10区での到着順位を見ると4位でしたが復路優勝となったのです。
またこの第97回大会(2021年)では、往路優勝は創価大学、復路優勝は青山学院大学、総合優勝は駒澤大学と、三賞のすべてが違う大学という結果になりました。
このように、往路優勝・復路優勝・総合優勝が違う大学になることは過去に8回もあって、けして珍しいケースではないんですね。
そしてさらにもう一つ、完全優勝と呼ばれてるものもあるんです。
それはどういったものなのでしょうか。
次の見出しで詳しく見ていきたいと思います。
箱根駅伝の優勝のルールについて詳しくはこちら
>>>箱根駅伝の総合優勝のルールや決め方とは?
[kanrenc id=”3746″]
箱根駅伝の完全優勝とは?それぞれの違いや達成した大学や記録も
それでは最後に、箱根駅伝の完全優勝とはどういうものなのか、そして完全優勝を達成した大学はどこなのかということについて、見ていきたいと思います。
まずはじめに、箱根駅伝で完全優勝と呼ばれるものは、以下の2種類あるんですよ。
箱根駅伝の完全優勝について
完全優勝その1「往路優勝&復路優勝」
ひとつ目の完全優勝は、往路・復路ともに優勝すること。
この完全優勝を達成している大学は11校あり、中でも最も多いのが日本大学と中央大学で、過去に9回も達成しています。
また、近年強い力を見せている青山学院大学は、第91回大会(2015年)からなんと3年連続でこの完全優勝を達成しているんですよ。
完全優勝その2「10区間すべて1位で優勝」
そして完全優勝のふたつ目は、1区から10区まで、すべての区間において1位でタスキを繋いで(1位通過して)優勝すること。
往路優勝や復路優勝をしていても、途中の区間で順位変動が起きていることもあるので、必ずしも1位でタスキを繋いでいるとは限らないんですね。
ですが、この「10区間すべて1位で通過」というのは、1度も後ろを走るチームに抜かれることなく、ずっと1位を守り続けて、かつタイムでも1位を取る必要があるんです。
そんな難しいこと、実際にできるの?って思いますよね。
それが驚くことに、これまで6校の大学が達成していて、中でも最も多いのが中央大学の6回という記録。
10人全員の力が揃っていないと達成できないことだと思うので、本当に凄い記録ですよね!
その他の完全優勝について
●往路完全優勝
往路完全優勝とは1区から5区まで、往路すべての区間で1位通過して往路優勝を達成すること。
過去にこの往路完全優勝を達成した大学は8校で、中でも最も多いのが中央大学の6回、続いて早稲田大学の3回、日本大学の2回となっています。
●復路完全優勝
復路完全優勝とは6区から10区まで、復路すべての区間で1位通過して復路優勝を達成すること。
過去にこの往路完全優勝を達成した大学は10校で、中でも最も多いのが中央大学の6回、続いて日本体育大学、日本大学、早稲田大学が並んで3回となっています。
このように、「優勝」と呼ばれるものがたくさんあるんですよ。
往路と復路を別々で見た場合や、往路と復路を合わせて見た場合、そして、さらに細かく区間順位を見た場合などがあるということが、お分かりいただけたのではないでしょうか。
箱根駅伝の歴代優勝校まとめ
箱根駅伝における歴代の優勝校の記録や、箱根駅伝の優勝に関することについてご紹介してきました。
箱根駅伝は復路の10区でゴールテープを切る瞬間がテレビでも大々的に取り上げられるので、復路で1位でゴールしたのに復路優勝ではないといったときに、どうして?と疑問に感じることもあったのではないかと思います。
箱根駅伝は各区間を通過した合計タイムで競うものなので、特に復路に関してはゴールした順番と総合順位が異なることがあるんですよね。
往路優勝や復路優勝、総合優勝や完全優勝の違いなど、この記事を参考に知っていただけたら嬉しいです。